初盆 新盆 お供えマナー

■ 初盆・新盆のお供え
初盆・新盆のお供えには、2つの意味があります。一つは初盆・新盆の法要に持参または送るもので、香典とは別に品物で供養の気持ちを表すお供物です。もうひとつは初盆・新盆の期間中に仏前にお供えするものという意味でお膳や盆飾りなども含まれます。初盆は四十九日を過ぎて初めて迎えるお盆として重要な儀式であり親族・友人・知人たちも参列し、僧侶による読経のあと、焼香や会食が行なわれます。ここでは初盆・新盆のお供えについて説明します。
………このページの内容………
▼1. 初盆・新盆とは前のページ
 ・初盆と新盆とは同じ意味。地域による違い…前のページ
 ・初盆・新盆の時期は?…前のページ
▼2. 初盆・新盆のお供え・お供え物…前のページ
 2-1)お供物・お供え・お供え物ののしの書き方 表書き…前のページ
 2-2)初盆・新盆のお供えの飾り方 …前のページ
  ・お膳、盆飾り…前のページ
▼3. 初盆・新盆のお供え・お供え物・御供物として人気があるのは
▼4. お供え・お供物・御供物を送る場合
  ・手紙を添える場合
▼5. お返し、お礼
[関連する別ページ]
※ 初盆・新盆のマナー・作法・流れ>>>
※ 初盆のお返し・浄土真宗の初盆>>>
※ 初盆のお布施・新盆のお布施>>>
※ 初盆の服装・新盆の服装>>>
※ 初盆・新盆 お供え1 >>
※ 初盆 家族だけでする場合>>
※ 家族だけの一周忌法要>>>

 3. 初盆・新盆のお供え・お供え物・御供物として人気があるのは?

初盆のお供えは、香典の代わりにまたは香典とは別に用意されます。ここでは初盆・新盆のお供え…お供え物として人気があるものをご紹介します。
初盆・新盆の法事・法要が終わったあとで遺族が分けられるものや、使われる物が好まれます。食べ物の場合には日持ちするものを選ぶようにします。

初盆・新盆のお供え・お供え物・お供物として人気がある品

分類

品名

1.消えもの
(分けてしまえるもの)

お菓子、果物、缶詰の詰め合わせ、清涼飲料、ビール、酒など
2.仏壇にお供えする消耗品 線香、ろうそくなど
3.お供えに適したもの 花(供花として)
・良く用いられ、特に人気があるのはお菓子や果物などの食べ物です。
・NGな品は?…おめでたい祝いの品に用いられるような品(例えば昆布や鰹節)やなま物は避けます。
・酒類は遺族や参列者がお酒を飲まない場合には避けるほうが無難です。
・のし紙をつける前の包装紙も派手な色柄のものは避けるようにします。お店・デパートなどで手配をする際に目的を「初盆・新盆のお供え物です」と伝えると地味な色の包装紙に熨斗がけしてくれます。

 4.お供え・お供物・御供物を送る場合

初盆・新盆の法要に出席できない場合や、出席する人が持参する香典とは別にお供物を用意したい場合などに、直接送ることがあります。お供え・お供物を送る場合のポイントをまとめてみました。

初盆・新盆のお供え・お供物・御供物を送る場合

【お供物を送ってもよいか確認する】

・初盆・新盆の案内状を受け取ったら、お供物・お供えを送る前に、法事の式場の確認をします。式場によってはスペースの広さなどの都合でお供物、お供え、大きい供花を断られることがあります。できれば式場や遺族に確認をしましょう。

【遅くとも前日までに届くようにする】
・百貨店・デパートなどから手配をする場合、あるいは遠方から送る場合、法要に間に合うように送ります。マナーとしては、斎場やお寺なら開始一時間前までに、自宅での法要ならできれば前日〜急に手配する場合でも開始一時間前の間くらいには届くようにします。
【宛先に注意する】
・持参せずに送る場合には、宛先を書く際に注意が必要です。お寺や斎場あてに送る場合には喪主名のほかに、法要の名称(故人名も)、法要の開始日、開始時刻を書きます。宅配伝票の備考欄を使い、必要な情報は忘れずに掲載しましょう。
 品物とは別に、法事に出席できない旨の手紙を出すようにします。文例を下記に紹介します。
 
手紙を添える場合
初盆・新盆の法要に出席できずにお供物だけを送る場合には、必ず手紙を送ります。

送り状の形で手紙を送り「別便で供養の品を送りますのでどうかお供え下さい」と伝えるケースと、のし袋に現金を包んだ御供物料に添えて手紙を送る(同封する)ケースがあります。
【例文1】御供物・お供えを送る場合

 謹啓
 このたびは亡御父様の初盆法要のご案内を頂きましてありがとうございました。
ご法要にはぜひともお参りをさせて頂くつもりでおりましたが、あいにく第二子が生まれたばかりで外出もままなりません。まことに申し訳ございませんが欠礼をさせて頂きたくお詫びを申し上げます。

 ささやかではございますがお供物にと別便でお菓子をお送りしました。亡御父様のご法要にあたり御仏前にお供えいただければと存じます。別の機会に改めてお参りをさせて頂く所存ではございますが、ご家族の皆様にもくれぐれも宜しくお伝えくださいませ。

略儀ではございますが、書面にて不参のお詫びをさせていただきます。まことに申し訳ございませんでした。
敬具

[補足説明]上記の文例では欠席の理由を具体的に伝えていますが、相手に伝えにくい理由の場合には特に理由を書く必要はありません。
 
【例文2】御供物料(現金)を送る場合
 謹啓
 このたびは亡御祖母様の初盆法要のご案内を頂きましてありがとうございました。
ご法要にはぜひともお参りをさせて頂くつもりでおりましたが、やむを得ない事情によりまことに申し訳ございませんが欠礼をさせて頂きたくお詫びを申し上げます。

 些少ではございますが、同封のもので亡御祖母様がお好きだったお菓子でも御仏前にお供えいただければと存じます。別の機会に改めてお参りをさせていただく所存でございますが、ご家族の皆様にもくれぐれも宜しくお伝えくださいませ。
略儀ではございますが、書面にて不参のお詫びをさせていただきます。まことに申し訳ございませんでした。
敬具


[補足説明]上記の文例では「やむを得ない事情で」と欠席する理由を書いていますが、例えば「自分の親族の法事と重なった」などのように、明記するのがふさわしくないと思われる理由や、相手に伝えにくい理由の場合には理由をはっきりと書く必要はありません。
 

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 5. お返し、お礼

初盆・新盆だけは、遺族や身内以外にも、親族・親戚や故人と親しかった人をお招きして法要を営みます。
その歳に出席して頂いた方や、お供えや過分なお香典を頂いた方には以下のようにお返しやお礼をします。

初盆・新盆の準備とお返し、お礼
2週間〜1ケ月前をめどに
初盆・新盆を迎える遺族は、準備や手配を葬儀社などに一括して依頼することもあります。
下記は準備を葬儀社等に依頼しなかった場合の例です
引き出物を用意する
  お供えや過分なお香典を頂いたへのお返しとお礼の意味で、親族や知人のために用意するもの。@5,000〜10,000円くらいがめやす。
後日郵送することもあります。
表f書きは「初盆志」「志」など。
盆返しを用意する
  盆返しとは、お返しとして、法要出席者に当日お持ち帰りいただくもの。盆返し、初盆返し。
表書きは「粗供養」など。

※初盆のお返しについては別ページで詳細に解説しています>>>
料理の手配
  初盆・新盆法要のあとで会食を行う場合には、案内状の返信をもとにして料理を手配します。料理でおもてなしをすることもお返しのうちのひとつとなります。
前日までに
お布施の用意
  お布施とは、僧侶にお渡しする謝礼のことをさします。御経料とも言います。初盆法要の前に準備しておきます。

※初盆・新盆のお布施について>>>

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初盆のお返し 新盆のお返し つづき
◆初盆の法要に参列した方へのお返し
[初盆・新盆の引出物ののし・のし紙]

 

表書きの例

施主は、香典や提灯代のお返しに会食や引き出物を
初盆の法要に参列して下さる方は、香典(※1)を持参されます。また、親族や親しい間柄の方は提灯や提灯代(※2)こうした方へのお返しをしなくてはなりません。

遺族、親族、故人と得に親しかった方には、初盆の法要のあと食事の席を設けてもてなすことがお返しとなります。また、香典を頂いたお返しとして引き出物も用意します。
・会食は行わなくても失礼にはあたりません。その場合は法要のあと引き出物と一緒にお酒と折詰弁当などをお持ち帰り頂きます。

お返しとして用意する引き出物ののし・のし紙
・お返しとして用意する引き出物ののしの表書きは「志」「初盆志」「御初盆志」「新盆志」「御新盆志」「初盆供養」「新盆供養」となります。
下段には、施主の氏名を書くか、もしくは○○家というように施主の家名を書きます。
なお、この時に渡した引き出物よりも頂いた香典があまりにも多かった場合には、別途お礼の品を送ることがあります。

引き出物の予算(初盆のお返しの品 予算)
・頂いた香典や御供物料の金額の半分〜1/3程度が目安とされます。


※ 更に詳しい情報は「初盆のお返し」のページへ>>>

ところで……参列者が初盆の法要に持参するのは?
※1)香典……のし袋の表書きは、「御仏前」「御佛前」「御供物料」
※2)提灯代…提灯を置く場所が限られる等の事情に配慮し、提灯の現物の代わりに現金を包む。表書きは「御提灯代」

★当サイト内の参考ページ「盆、お盆」(盆提灯や卒塔婆などを解説)>>>

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初盆・新盆のお礼状
1週間ぐらいをめどに
初盆・新盆を迎える遺族は、準備や手配を葬儀社などに一括して依頼することもあります。
下記はお礼の気持を伝える初盆のお礼状の文例です

下記以外にも沢山の文例を別ページ「初盆のお返し」で紹介しています。>>>

初盆のお礼状と、初盆の挨拶状の文例

お礼の気持ちだけを伝える、初盆お礼状の文例
以下のような場合に使います。
●初盆に参列された方へ。
 お礼状だけを送る場合

普通は縦書きです。ページを作成する都合上、横書きにしています。
拝啓
時下ますますご清祥のことと心よりお慶び申し上げます
亡父 総一郎儀 初盆に際しましては ご鄭重なるご厚志を賜り大変有難く存じております
故人もさぞかし浄土において感謝していることと思います
本来であれば拝眉の上お礼を申し上げるべきところではございますが 略儀ながら書中をもちましてお礼かたがたご挨拶申し上げます
敬具
 令和○○年○○月○○日
 郵便番号 住所
喪主 穴田野太郎
親族一同
お礼の手紙はできるだけ初盆法要から1週間くらいをめどに送ります。

※上記以外の「初盆のお礼状・お礼の手紙の例文」はこちらで紹介しています。引出物に添えるお礼状の例文もこちら >>>
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 ・初盆と新盆とは同じ意味。地域による違い…前のページ
 ・初盆・新盆の時期は?…前のページ
▼2. 初盆・新盆のお供え・お供え物…前のページ
 2-1)お供物・お供え・お供え物ののしの書き方 表書き…前のページ
 2-2)初盆・新盆のお供えの飾り方 …前のページ
  ・お膳、盆飾り…前のページ
………………………………
※ 初盆・新盆のマナー・作法・流れなどは別ページへ>>>
※ 初盆のお返し・浄土真宗の初盆などは別ページへ>>>

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