結婚式・披露宴の父親親族謝辞

■ 結婚式・披露宴での父親の挨拶
結婚式では、新郎の父が両家の親族を代表して出席者に対するお礼の挨拶(謝辞)を述べます。 通常、新郎の父の挨拶(親族代表挨拶)は披露宴の結びに行われます(そのあとに新郎からも謝辞を述べるケースもあります)。
挨拶の内容は、主に出席者へのお礼(出席してくれたことへのお礼や祝福してくれたことへのお礼)を述べた後に新郎新婦に対する今後の支援をお願いする言葉を述べます。このページでは親族代表謝辞、父親謝辞の文例をご紹介します。
………このページの内容………
▼1.父親謝辞のポイント(親族代表謝辞のポイント)
▼2.親族代表の謝辞の構成(父親の挨拶の流れ)
▼3.父親の謝辞文例(例文)
▼4.親族の謝辞文例(例文)父親以外の親族が述べる挨拶
▼5.結婚式での親族のマナー
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 1.父親謝辞のポイント
  (披露宴での親族代表お礼挨拶のポイント)

結婚式・披露宴では、両家の親族を代表してお礼の挨拶が行われます。
これを親族代表謝辞と言います。
一般的には、新郎の父が両家の親族を代表して謝辞を述べることが多いようです。媒酌人(仲人が兼務のときもあります)を始め職場関係や恩師などの来賓、同僚や友人、親族など多くの出席者に対して、忙しい時間を割いて出席して頂いたことへのお礼を述べ、新郎新婦に対して今後の支援をお願いする言葉を述べます。

最近では、媒酌人をたてないカップルが増えてきました。
※媒酌人なしの結婚式の場合には、「2-2.媒酌人へのお礼の言葉」は省略されます。

父親の挨拶・謝辞のスピーチ文を作るコツ
コツ 謝辞ポイント 説明
1,お礼の言葉を挨拶文に必ず盛り込む
1-1.両家を代表してお礼の言葉を述べる 語り手が新郎の父であっても(新郎側の親族であっても)、必ず両家を代表してお礼の言葉を述べる。
1-2.結婚式・披露宴の出席者へのお礼の言葉 忙しい中を時間を割いて、披露宴の席に出席して頂いたことへのお礼を述べる
1-3.媒酌人へのお礼の言葉 新郎新婦の縁を取り持って頂いたことへのお礼として、媒酌の労に対するお礼の言葉を述べる
1-4.祝辞や励ましの言葉へのお礼 披露宴の席で頂戴したお祝いの言葉や、励ましの言葉などに対するお礼を述べる
2,今後の支援をお願いする言葉を入れる
2-1.今後の指導や支援をお願いする言葉 新郎新婦が夫婦となった後も、指導や支援をお願いする言葉を述べる
3その他のポイント
  3-1.自分達の気持ちを入れる 親としての喜び(親族としての喜び)や、祝辞を頂いて嬉しい気持ちなどを述べると良い
3-2.新郎の挨拶と、言葉が重複しないように 親族代表謝辞と、新郎の謝辞の両方がある場合には、二人の謝辞の内容や言葉が同じにならないように(重複しないように)配慮します。
3-3.新郎の父親以外の人が親族代表で挨拶をすることもあります。 親族代表謝辞ということなので、新郎の父に限定する必要はありません。例えば新郎の父が亡くなっていれば新婦の父であったり、新郎の叔父が挨拶をすることもあります。

※一般的には新郎の父が謝辞を述べますが、死亡や離別などの理由でそれが難しい場合、代役として挨拶に立つ人は以下のようになります。新郎新婦の「家」「一族」を代表してお礼を述べることになります。

[親族代表謝辞を述べる人の一例]
◎新郎の父
○新婦の父
○新郎の叔父または叔父
・親代わりとなって育ててくれた新郎の兄、
・両親がいない場合に兄弟など。
3-4.挨拶はあまり長くならないように 出席者も疲れてくる頃なので、あまり長くなり過ぎないようにします。

 2.親族代表の謝辞の構成(父親の挨拶の流れ)

それでは、下記に親族代表の謝辞(父親の謝辞)の構成をご紹介します。
わかりやすいように、全体を起承転結の形にまとめました。

挨拶の全体の構成(起承転結)
構成 ポイント 文例・例文
1. 自己紹介
[新郎の父の場合の例]
・新郎の父○○○○でございます。○○家、□□家、両家を代表致しまして、一言お礼のご挨拶を申し上げます。

[新郎の親族の場合の例]
・新郎の叔父にあたります○○○○でございます。新郎の父親に代わりまして○○、□□の両家を代表し、一言お礼のご挨拶を申し述べさせて頂きます。
2. 結婚式・披露宴の出席者へのお礼の言葉
[新郎の父の場合の例]
・本日はお忙しい中、○男、△子の結婚披露宴にお集り頂きましてありがとうございました。

・本日はお忙しい中、○男、△子の結婚披露宴にご出席賜りまして、まことにありがとうございました。

[新郎の親族の場合の例]
・本日はお忙しい中、甥の○○○○、新婦△子の結婚披露宴にご出席賜りまして、まことにありがとうございました。
3. 媒酌人へのお礼の言葉
・媒酌の労をおとり頂いた○○様ご夫妻には心より御礼申し上げます。

・○○様御夫妻には、本日の媒酌の労をおとりいただき、まことにありがとうございました。両家を代表致しまして心よりお礼を申し上げます。
4. 今日の気持ち、喜びの言葉など
[この部分で気持ちを伝えます]

・皆様から二人のためにお心のこもったご祝辞を頂戴し、感謝の念に耐えません。

・皆様から新郎新婦のためにお心のこもったご祝辞を頂戴し、感謝の念に耐えません。
5. 今後の指導や支援をお願いする言葉
・まだ未熟で半人前の夫婦でございます。どうかこれからも厳しくも温かいご指導のほどよろしくお願いします。
6. 最後に結びとしてお礼の言葉も忘れずに
・ご臨席の皆様のご健勝とご多幸をお祈りいたしまして御礼の挨拶とさせて頂きます。

・本日はまことにありがとうございました。

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 3.新郎の父の挨拶、新郎の父謝辞例文・文例

それでは、下記に結婚式・披露宴の親族代表として、新郎の父による謝辞の例文をご紹介します。
特に冒頭の挨拶文は、非常に良く用いられる代表的なものを使っております。

親族代表の挨拶文(新郎の父謝辞)文例、文面(その1)
構成 ポイント 文例・例文
1. 自己紹介
 新郎の父○○○○でございます。○○家、□□家、両家を代表致しまして、一言お礼のご挨拶を申し上げます。
本日はお忙しい中を、沢山の方にお集り頂きましてまことにありがとうございました。
また、本日の媒酌の労をおとりいただきました○○様御夫妻には、両家を代表致しまして心よりお礼を申し上げます。
 本日皆様から沢山のお祝いのお言葉を頂戴し、親としてこれほど嬉しいことはございません。
皆さんに可愛がって頂き、共に歓んで頂けたことが、息子夫婦にとって何よりの幸せだと思っております。
 本日人生の新しいスタート地点に立った二人ではございますが、親の目から見ますと、まだまだ未熟で、半人前の夫婦でございます。どうかこれからも温かく厳しいご指導のほど宜しくお願い申し上げます。
ご臨席の皆様のご健勝と御多幸をお祈りいたしまして、親族代表のお礼の挨拶とさせて頂きます。
本日はまことにありがとうございました。
2.
結婚式・披露宴の出席者へのお礼の言葉
3.
媒酌人へのお礼の言葉
4.
今日の気持ち、喜びの言葉など
5.
今後の指導や支援をお願いする言葉
6. 結びの挨拶
あいさつ全体の長さはあまり長くなり過ぎないようにします。
親族代表の挨拶文(新郎の父謝辞)文例、文面(その2)
構成 ポイント 文例・例文
1. 自己紹介
 新郎の父○○○○でございます。○○家、□□家、両家を代表致しまして、一言お礼のご挨拶を申し上げます。
本日はお忙しい中を、息子夫婦のために沢山の方にお集り頂きまして本当にありがとうございました。
また、○○様御夫妻には、本日の媒酌の労をおとりいただきまして、まことにありがとうございました。両家を代表致しまして心よりお礼を申し上げます。
 先ほどより皆様から沢山のお祝いのお言葉を頂戴し、親として本当に嬉しく、そして有り難く思っております。二人に代わりまして厚く御礼を申し上げます。
 本日人生の新しいスタート地点に立った息子夫婦ではございますが、これからも皆様のお力をお借りし、ご指導を仰ぐ機会が多々あることと存じます。どうかこれからも温かく厳しいご支援・ご指導のほど宜しくお願い申し上げます。
 ご出席を賜りました皆様のご健勝と御多幸をお祈りいたしまして、親族代表のお礼の挨拶とさせて頂きます。
本日はまことにありがとうございました。
2.
結婚式・披露宴の出席者へのお礼の言葉
3.
媒酌人へのお礼の言葉
4.
今日の気持ち、喜びの言葉など
5.
今後の指導や支援をお願いする言葉
6. 結びの挨拶
あいさつ全体の長さはあまり長くなり過ぎないようにします。

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 4.親族の謝辞文例(例文)

それでは、下記に親族代表の謝辞(父親以外の親族が代表してお礼の挨拶を述べる場合の例)の例文をご紹介します。
例えば新郎の父が故人であったり、病気の場合、或いは両親の離別などの理由で、新郎の父以外の親族(兄、叔父、伯父、祖父など)がお礼の言葉を述べることがあります。

親族代表の挨拶文(新郎の父謝辞)文例、文面
構成 ポイント 文例・例文
1. 自己紹介
 新郎の叔父にあたります○○○○でございます。新郎の父に代わりまして○○家、□□家、両家を代表致しまして、一言お礼のご挨拶を申し上げます。
本日はお忙しい中を、甥の○○夫婦のためにお集り頂きまして本当にありがとうございました。
また、○○様御夫妻には、本日の媒酌の労をおとりいただきましたこと、両家を代表致しまして心よりお礼を申し上げます。
 先ほどより皆様から沢山のお祝いのお言葉を頂戴し、感謝の念に耐えません。二人に代わりまして厚く御礼を申し上げます。そしてもし兄がこの場におりましたらきっと涙を流して歓んでいることだろうと思います。親族として本当に嬉しく、そして有り難く思っております。
  私は小さい頃から○○の成長を見て参りましたが、子供ながら弱音を一切吐かない、感情を表に出さないようなところがあり、子供らしさがないのが心配だと義姉から相談を受けたことがあります。
 しかしながら今日の○○の嬉しそうな表情を見ておりますと、彼が心の底から幸せを感じている様子が伝わって参りました。こうして皆様から祝福のお言葉も頂戴し、本当に良いご縁に恵まれて幸せだと思うと共に亡き兄にも良い報告ができると私自身も安堵したところです。
 本日晴れて夫婦となりました○男、○子ではございますが、これからも皆様のお力をお借りし、ご指導を仰ぐ機会が多々あることと存じます。どうかこれからも温かく厳しいご支援・ご指導のほど宜しくお願い申し上げます。
 ご出席を賜りました皆様のご健勝と御多幸をお祈りいたしまして、親族代表のお礼の挨拶とさせて頂きます。
 本日はまことにありがとうございました。
2.
結婚式・披露宴の出席者へのお礼の言葉
3.
媒酌人へのお礼の言葉
4.
今日の気持ち、喜びの言葉など
5.
今後の指導や支援をお願いする言葉
6. 結びの挨拶

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 5.結婚式での親族のマナー

参考までに結婚式・披露宴での親族のマナーについてご紹介します。

結婚式当日の心得と準備
1.新郎新婦に代わって心配りをする
当日、新郎新婦は何かと忙しいものです。受付係への謝礼や、主賓・来賓へのお車代などの手配などは、親族が分担して行います。

謝礼は、紅白の結び切りの熨斗袋に、「御礼」または「寿」と書きます。花嫁の介添え人など、渡す相手によって、両家の姓、新郎の姓、新婦の姓を使い分けてください。

お車代は、紅白の結び切りの熨斗袋または白い封筒に「御車代」と書き、下段は両家の姓を書きます
両家の両親は、新郎新婦に代わり披露宴が始まる前の待ち時間を利用して主賓、来賓などに対して挨拶をしておくのがマナーです。
受付係に「この方がいらしたら教えて下さい」と一言お願いしておくとよいでしょう。

[一言あいさつの例]
「本日は遠いところをおこし頂きましてありがとうございました。新郎の両親でございます。いつも太郎が本当にお世話になっております」
など。

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披露宴の席でのマナー
1. 洋食コースの場合、お酒をお酌してまわる必要はない
親族がビール壜などを持ってテーブル間をお酌してまわる必要はありません。
座が乱れる原因になることもありますし、コース料理の場合なら、料理が順番に運ばれてきますので着席したままのほうが良いでしょう。
また、 披露宴会場には、お酒をサービスするためのスタッフがいます。
2. お酒を飲み過ぎない
新郎新婦にとって大事な主賓や恩師をお招きしている席です。親族としてはあまりお酒を飲み過ぎないようにしましょう。
披露宴のお開きの後でのマナー
1.披露宴でスピーチを頂いた来賓や友人には
披露宴でスピーチを頂いた相手には、披露宴会場から退出する出席者を出口でお送りする際に、或いは、ホテルや結婚式場から先方が帰る際にでも、一言お礼の言葉を述べましょう。

[ひとことお礼の例]
・本日は温かいお祝いのお言葉をありがとうございました。
・本日はお心のこもったお祝いのお言葉をありがとうございました。
など。
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