餞別・お餞別

お餞別とは、退職、異動、転勤、引っ越しや遠方へ旅立つ際などに贈る現金や品物をさします。同僚や上司、部下に渡すほか、友人や家族、親族に渡すこともあります。
お餞別の意味・使い方、個人的にお餞別を渡すときの注意点、お餞別の封筒、人気のお菓子、お返しについて解説します。

1.餞別・お餞別・御餞別とは?

餞別とは、退職、異動、転勤、引っ越しや遠方へ旅立つ際などに贈る現金や品物をさします。
▼新札…現金を渡す場合には、できれば新札を包みます。新札を用意するのが難しい場合でもなるべくきれいなお札を用意します。
▼薄墨ではなく濃い墨(濃墨)…のし袋に入れて渡す場合には、薄墨ではなく濃い墨で表書きを書きます。書き方はこちら>>>

お餞別はどんな時に使う?
お餞別は以下のような目的の時に使います。
●転居・引越し…遠方への引越し、契約満了による引っ越し、進学による引っ越し、自宅購入やマンション購入による引っ越し
●異動・転勤…遠方への転勤などに
●退職…定年退職、早期退職、退職+転職、退職+独立・起業などに
●旅行…遠方や海外などへ数日間〜数週間旅行をする
●出張(海外出張、海外赴任)…遠方や海外などに数週間〜数ヶ月出張をする
●留学…海外などに数ヶ月〜数年間留学をする

2.個人的にお餞別を渡すときの注意点は?

これだけは守りたい、個人的に渡すお餞別の注意点および、子どもや友達へのお餞別のポイントを紹介します。
① 年上の相手、目上の相手に、個人的に渡すお餞別の注意点
② 年下の相手、子ども、友人・友達に個人的に渡すお餞別

① 年上の相手、目上の相手に、個人的に渡すお餞別の注意点
気をつけたい例
1.目上の相手、上司、恩師に渡すときには「お餞別」「御餞別」という表書きは失礼になります。
2.年上の相手に渡すときには「お餞別」「御餞別」という表書きは失礼になります。
3.お世話になった相手に渡すときには「お餞別」「御餞別」という表書きは避けた方が良いでしょう。
どうすればいい?
目上の人や年上の人、お世話になった相手には、
「おはなむけ」
「御礼」
「御祝」
などの表書きで贈りましょう。「おはなむけ」は旅立ち・独立開業・転職などの際に使えます。

※詳細は餞別の書き方>>>
[その他]
退職、転勤などで転居・引っ越しをする相手へのお餞別には、もし品物を渡す場合にはかさばるものを避けたり、荷造りのスケジュールを考えて早めに渡すようにし、実用品や消えものを選びます。また、むしろ現金の方が喜ばれることも多いようです。

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② 年下の相手、子ども、友人・友達に個人的に渡すお餞別

ポイント
・お餞別は現金で渡すことも多いのですが、金額にこだわらず品物でもOK。
また、少額の場合は水引きがついたのし袋をあえて使わず、かわいい封筒タイプのポチ袋を使うのもおすすめです。

・もし引っ越しのお餞別や、旅行、転勤のお餞別であれば、かさばる品物は避けるようにします。荷造りのスケジュールに配慮して早めに渡すか、品物よりもむしろ現金の方が喜ばれることもあります。
 
どうすればいい?
少額でも気軽に渡したい場合には、かわいい封筒型のポチ袋も市販されています。お餞別に使えそうな表書きとしては、
「ありがとう」
「おめでとう」
「お餞別」「おせんべつ」
「お礼」
「お元気で」「元気でね」
「ほんの気持ち」 などです。

3.お餞別の封筒は?

お餞別を包むときには、紅白の蝶結びののし袋を用いますが、なければ封筒でも良いでしょう。

お餞別の封筒

・紅白の蝶結びののし袋がない場合には、お餞別を封筒に入れて渡すこともあります。郵便番号の欄のない、白い封筒を使います。

・親しい友達や、子ども、年下の相手などに気軽に渡すときには、市販されている封筒タイプのポチ袋を利用しても良いでしょう。

4.お餞別のお菓子は?

お餞別の菓子と言えば…お配り用かお返し用が一般的ですが、注意点を紹介します。

お餞別のお菓子

・お餞別のお菓子といえば、むしろお餞別をもらった人がお返しとして用いたり、退職者や転勤する人が周囲の人やお世話になった相手に配るものとしてお菓子を選ぶケースが一般的です。
とは言え、お菓子がお好きな相手へのお餞別として菓子を渡すこともありますので、注意点をご紹介します。

(1)もし、引っ越しや転勤などのお餞別にお菓子を渡す場合には、出発までに消費できるように、荷物にならないように菓子の量に配慮するほか生菓子は避けます。

(2)お菓子が大好きな相手へのお餞別であれば、お菓子を渡すこともあります。通常の転職や異動などの場合や、親しい友だちへのお餞別は洋菓子、和菓子を問いません。
お餞別を渡すような場合、相手の日程も慌ただしいケースが大半ですので、できれば生菓子は避け、少なくとも数日は日持ちするものをおすすめします。

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5.お餞別の逆?お返しは?

お餞別をもらうかどうかに関係なく、退職する人、転勤する人、引っ越しする人が、周囲のお世話になった相手にお礼の品を渡したいときや、
お餞別をもらったときのお返しについて解説します。

お餞別の逆?
退職や転勤や引っ越しをする人がお世話になった人にお礼を渡したいときは?
お餞別を頂くかどうかに関係なく、退職する人、転職する人が、周囲のお世話になった人にお礼の品を渡したいときは?
・のしをつけて品物を渡す場合には、紅白蝶結びののし紙で、表書きは「御礼」が良いでしょう。

・品物としては、お菓子が一般的です。職場の場合にはお菓子は個別包装になっているものを選ぶと配りやすいでしょう。個別包装の場合は人数が多いときなどにも対応しやすくなります。その他にお茶、コーヒー、紅茶なども用いられます。 

・職場以外のお付き合いの場でも、お礼の品としてお菓子が最も多く用いられます。

・その他には実用品を配るのも良いでしょう。良く使われるものとしては、ハンカチや、ボールペンなどの筆記用具、その他にはかわいい付箋、一筆箋などもおすすめです。
個人でもらった餞別のお返しのページ>>>
 
お餞別のお返しは?お餞別の返礼品は?
お餞別を頂いたときのお返しは?
・職場などでは、お菓子を配るのが一般的です。人数が多いとき職場でも対応しやすくなります。お菓子は個別包装の物を選ぶと配りやすいでしょう。

・職場以外のお付き合いの場でも、ギフト包装のお菓子が多く用いられますが、その他には、サランラップ2〜3本を包装したもの、ハンカチ、紅茶、コーヒー、折りたたみ用トートバッグなどを予算に応じて選びます。
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