餞別(現金)

餞別 現金(金額相場は?退職、転勤、異動)

退職や異動の餞別に現金を送る場合の金額相場について解説します。
餞別(せんべつ)とは退職や転職、または異動・転勤、旅行する相手(上司や同僚、友人、家族親族)に贈る現金や品物をさし、はなむけとも言います。職場単位で数人でお金を出し合うことや、個人で渡すこともあります。
現金の餞別には「旅の安全を祈り旅費の足しにする」という意味が込められていましたが、さらにそこから発展して、旅行だけでなく相手の将来に対し「健康や無事を祈るとともに、さらなる活躍や発展のために役立てる」といったことも目的として渡されるようになっています。
………このページの内容………
▼1. 現金で渡すお餞別・餞別とは
▼2. 現金で渡すお餞別 金額相場
(2-1)定年退職者への餞別 金額相場(上司、部下、同僚)
(2-2)退職者への餞別 金額相場(上司、部下、同僚)
(2-3)転勤・異動する相手への餞別 金額相場(上司、部下、同僚)
(2-4)転居・引越しする相手への餞別 金額相場(上司、部下、同僚、友人)
(2-5)その他の餞別(遠方へ旅行, 新婚旅行, 留学)金額相場(部下、同僚、友人)
▼3. 餞別の書き方(のし袋の書き方、封筒の書き方)
【参考ページ】
◆ 餞別(せんべつ)
・餞別のお札は新札が良い?>>>
・餞別品、餞別プレゼント>>>
・餞別 のし袋 書き方,裏側,水引 種類>>>
・御餞別 のし袋 お金の入れ方,中袋の書き方>>>
・引っ越しのお餞別 >>>
・餞別(自己都合退職の餞別)>>>
・個人でもらった餞別のお返し>>>
・退職の餞別のお返し>>>
◆ はなむけの言葉
・はなむけの言葉 退職する方へ >>>
・はなむけの言葉 転職する方へ >>>
・はなむけの言葉 転勤する方へ >>>
・結婚式の はなむけの言葉 >>>
・卒業 はなむけの言葉 >>>
・はなむけの言葉 贈る言葉・名言(退職,転職,異動,結婚,卒業,英語)>>>
・退職, 定年退職者に贈る言葉 名言>>>
・はなむけの言葉 由来(動物) >>>

1. 現金で渡すお餞別・餞別とは

 餞別とは転居、異動、退職、旅行する相手に贈る現金または品物をさします。とりわけ現金を渡す場合には、「旅の安全を祈り旅費の足しにする」という意味から発展して、旅行だけでなく相手の将来に対し「健康や無事を祈るとともに、さらなる活躍や発展のために役立てる」といったことも目的として渡されるようになっています。
 とくに上司や同僚、部下の退職や異動、転勤の時に渡す現金のお餞別は、「健康面を祈るだけでなく、これまで以上に活躍ができるように」という気持ちを込めて渡すものです。

2. 現金で渡すお餞別 金額相場

上司、同僚、部下、友人、家族や親族などへのお餞別を現金で渡す場合の金額相場について解説します。

(2-1)定年退職者への餞別 金額相場(上司、部下、同僚)
[解説]
定年退職される方との関係によっては職場で少しずつお金を出し合ったり、個人的に渡すこともあります。現金のお餞別を渡さず、花束や品物を渡したり、送別会を開く職場も多いようです。定年までつつがなく勤め上げたことに敬意を表しお祝いとお世話になったお礼の気持を込めるものです。
また、定年退職者に対しては会社から記念品やお祝い品のような形のものを渡すこともあります。
[金額相場]
・職場で数人ずつお金を出し合って現金のお餞別を渡す場合には、ひとりあたり@1,000円〜5,000円程度。新入社員は@1,000〜3,000円程度
(組合などで基準額を決めている職場や会社もあります。パート社員などは無理のない範囲で、強制しないことが大切です)。

・個人的にお餞別を渡す場合には、5,000円〜30,000円程度。
退職者との関係や、あなたの役職によっても変わります。
(2-2)退職者への餞別 金額相場(上司、部下、同僚)
[解説]
単なる転職のための退職というだけでは現金のお餞別を渡さず、送別会を開くという職場も多いようです。現金でお餞別を渡すのは独立するための退職や、前途に多大な困難あるいは一時的な収入不安が予想される相手に対して渡すケースが多くなります。

・現金にこだわらず花束や品物を贈ることもあります。
・職場や、親しい人たちで送別会を開いて餞別に替えることもあります。

・退職の理由が結婚や出産の場合には、結婚祝いや出産祝いを渡すことがあります。もし結婚祝いや出産祝いのご祝儀を渡す場合には、ご祝儀の方を優先し餞別は省略されます。

[金額相場]
・職場で数人でお金を出し合う場合には、一人当たり@500〜@3,000円程度。パート社員などは無理の無い範囲で、強制しないことが大切です。
トータルの金額がキリの良い金額になるようにします。また4万円,9万円など4,9がつく数字は縁起が悪いとされるため避けます。

・個人で渡す場合には、3,000円〜5,000円程度。
退職する人との関係や、あなたの役職によっても変わります。

(2-3)転勤・異動する相手への餞別 金額相場(上司、部下、同僚)
[解説]
・転勤や異動の場合には現金のお餞別を渡さず、花束や品物を贈ることもあります。
・職場や、親しい人たちで送別会を開いて餞別に替えることもあります。

・単なる転勤や異動で現金を渡すことはあまりありませんが、出向や海外への赴任、遠方への転勤の場合に現金のお餞別を渡すこともあります。
 

[金額相場]
転勤で現金のお餞別を渡すケースは少ないのですが、送別会を開く場合の予算というかたちで考えると、職場の数人でお金を出し合う場合には、一人当たり
@1,000〜@3,000円程度(新入社員は@500〜1,000円程度)となります。
パート社員などは無理の無い範囲で、強制しないことが大切です。

・個人で渡す場合には、3,000円〜5,000円程度。
転勤や異動する人との関係や、あなたの役職によっても変わります。

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(2-4)転居・引越しする相手への餞別 金額相場(上司、部下、同僚、友人)
[解説]
・転勤・異動に伴う転居、引っ越しの場合には(2−3)参照>>>
海外や遠方への赴任に伴う引越しの場合にお餞別を渡すことがあります。


・新築住居に引越しする場合には、お餞別よりも「新築祝い」とした方が喜ばれます。マンションを購入して引越しする場合には「御祝」「御引越御祝」等を使います。なお、引越し祝い(引越祝・引っ越し祝い)や、新築祝いを贈る場合にはご祝儀を優先し、餞別は省略されます。

・学生や独身の単身者の引越しで、親しい友人が引越しする場合には現金のお餞別を渡すよりも「手伝う」「手を貸す」という形でのお餞別もあります。

・友人の引越し、ママ友の引越しの場合には現金のお餞別よりも品物を渡すことが多いようです。
 

[金額相場]
・職場単位で渡す場合(数人でお金を出し合う場合)には、一人当たり
@500〜@3,000円程度

・友人やグループで渡す(数人でお金を出し合う場合)には、一人当たり
@300〜@3,000円程度

・個人で渡す場合には、1,000円〜30,000円程度。(家族の新築祝いならもっと高額になります)
引越しする人との関係や、あなたの年齢によっても変わります。

・会社職場で少しずつお金を出し合って引越しに際して個人がお餞別を渡すケースは少ないですが、もし渡すなら1,000円〜5,000円程度。引越しする人との関係や、あなたの役職によっても変わります。新居への移転は引越し祝いや新築祝いとした方が喜ばれます。
 

(2-5)その他の餞別(遠方へ旅行, 新婚旅行, 留学)金額相場(部下、同僚、友人)
[解説]
・海外旅行のお餞別…昭和40年以前は海外旅行は一大イベントだったようです。空港に見送りに行く光景も珍しくはありませんでした。現在では海外旅行に行く相手にお餞別を渡すケースは旅行が長期の場合や、危険な地域に行く場合、あるいは通信が困難な場所に行く場合などとなってきています。

[海外旅行のお餞別 金額相場]
・上記で述べたような長期間あるいは危険な地域、あるいは開発途上地域など、特別な海外旅行をする相手に、激励のしるしとして、または旅費の足しに、あるいは通常の海外旅行先であっても親しい相手ならお土産代の足しにと渡します。金額は、職場単位で渡す(数人でお金を出し合う場合)には、一人当たり @500〜@3,000円程度です。

・個人で渡す場合には、5,000円〜30,000円程度。
旅行する人との関係や、あなたの役職によっても変わります。

[新婚旅行のお餞別 金額相場]
・結婚祝いを渡す場合には、ご祝儀を優先し、お餞別は省略されます。
・ご祝儀を渡さなかった場合に、お土産代の足しにと職場単位で渡す(数人でお金を出し合う場合)には、一人当たり@500〜@3,000円程度です。新婚旅行する相手との関係や、あなたの役職によっても変わります。
パート社員などは無理の無い範囲で、強制しないことが大切です。

・親族や親しい友人などが 個人で渡す場合には、3,000円〜50,000円程度。

[修学旅行のお餞別 金額相場]

・個人で出すよりも数百円〜数千円/人程度でお金を出し合って保護者一同でまとめた形にしたり、現金ではなく飲み物などの現物を差し入れたりすることもあります。各家庭の経済事情が異なるので無理のないようにします。


[海外留学のお餞別 金額相場]
・業務命令で留学する相手に、職場単位で渡す(数人でお金を出し合う場合)には、一人当たり @500〜@3,000円程度
友人やグループで渡す(数人でお金を出し合う場合)には、一人当たり@300〜@3,000円程度

・個人で渡す場合には、3,000円〜5,000円程度。(親族の留学ならもっと高額になることもあります)留学する人との関係や、あなたの年齢によっても変わります。

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3. 餞別の書き方(のし袋の書き方、封筒の書き方)

上司、同僚、部下、友人、家族や親族などへのお餞別を現金で渡す場合ののし袋や封筒の書き方をかいせつします。

お餞別の書き方
(1)定年退職する相手へ  

のし袋の書き方

[のし袋:紅白の蝶結びの水引きののし袋または白い封筒を使う]
紅白の蝶結びの水引きがついた熨斗袋を使います。
なお、熨斗袋がない場合には白い封筒でも構いません。

[表書き:御餞別よりも、むしろ御礼、御退職御祝などがおすすめ]
上段に書く表書きは、御礼、御退職御祝などがおすすめです。
もともと自分より目上の相手に対して個人の名前で現金のお餞別を贈るのは失礼にあたります。部署全体や職場一同もしくは上司から「御餞別」という表書きで贈る場合にはNGではありませんが、定年まで勤め上げた相手に対する敬意をあらわす意味では御礼や御退職御祝の方がベター。部署名で贈るならOK。
もし先方が定年退職後にリタイアせず、新しい道に進む場合や起業する場合等は「おはなむけ」という表書きでも良いでしょう。
 

お餞別の書き方 つづき
(2)退職する相手へ  

部署で贈る 目下の相手に
渡すならOK

[のし袋:紅白の蝶結びの水引きののし袋または白い封筒を使う]
紅白の蝶結びの水引きがついたのし袋を使います。
熨斗袋がない場合には白い封筒でも構いません。
もし結婚退職(寿退社)で、御餞別に代わり「結婚祝」を渡す場合には紅白の結び切りの水引きがついたのし袋を使います。

[のし袋・白封筒の表書きは]
部下や友人あてなら「御餞別」「御礼」「おはなむけ」など。上司など目上の相手に渡すなら「御礼」「おはなむけ」にしましょう。
自分より目上の相手に対して個人の名前で現金のお餞別を贈るのは失礼にあたります。部署名で贈るならOK。もし個人で贈るなら「御礼」または「おはなむけ」という表書きにしましょう。

 
下段には贈り主の氏名または姓を書きます。職場でまとめる場合には下段に部署名を書きます。同じ会社内の場合には社名は省略される場合が多いようです。
結婚祝いを贈る場合にはお餞別は省略されます。
 

お餞別の書き方 つづき
(3)転勤・異動する相手へ

御餞別 おはなむけ

[のし袋:紅白の蝶結びの水引きののし袋または白い封筒を使う]
紅白の蝶結びの水引きがついた熨斗袋を使います。
熨斗袋がない場合には白い封筒でも構いません。
会社職場において自分より目上の相手に対して個人の名前でお餞別を贈るのは失礼にあたります。部署名で贈るならOK。個人で贈るなら「おはなむけ」「御礼」という表書きにしましょう。

[のし袋・白封筒の表書きは]
「御餞別」「御礼」「おはなむけ」など。

下段には贈り主の氏名または姓を書きます。職場でまとめる場合には下段に部署名を書きます。同じ会社内の場合には社名は省略される場合が多いようです。
栄転祝い、昇進祝いの形で別途お祝いを贈る場合にはお餞別は省略されます。
 

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お餞別の書き方 つづき
(4)転居・引越し・引っ越しする相手へ

お餞別のし袋

[のし袋:紅白の蝶結びの水引きののし袋または白い封筒を使う]
紅白の蝶結びの水引きがついた熨斗袋を使います。
なお、熨斗袋がない場合には白い封筒でも構いません。
上段には、「御餞別」「御礼」「おはなむけ」など。

もし新築住居に移る場合には、「新築祝い」とした方が喜ばれます。マンションを購入した場合には「御祝」「御引越御祝」等を使います。なお、引越し祝い(引越祝・引っ越し祝い)や、新築祝いを贈る場合には餞別は省略されます。

自分より目上・年長・年上の相手に対して個人の名前でお餞別を贈るのは失礼にあたります。グループで送るならOKですが「 御礼」「おはなむけ」が無難です。  
お餞別の書き方 つづき
(5)海外旅行、遠方への長期旅行、海外留学をする相手へ

御餞別

[のし袋:紅白の蝶結びの水引きののし袋または白い封筒を使う]
紅白の蝶結びの水引きがついた熨斗袋を使います。
なお、熨斗袋がない場合には白い封筒でも構いません。
上段には、「御餞別」「おはなむけ」など。

自分より目上・年長・年上の相手に対して個人の名前でお餞別を贈るのは失礼にあたります。グループで送るならOKですが「おはなむけ」が無難です。お世話になった相手であれば「御礼」という表書きも使えます。
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