披露宴の招待状

■ 披露宴の招待状
結婚式の披露宴には両家の親族だけでなく新郎新婦の職場関係者や恩師をはじめ親しい友人などを招待し、伴侶として選んだ相手を披露・紹介します。
従来は結婚式に続き、同日に会場を披露宴会場に移して披露宴を行うのが一般的でしたが、最近は結婚式を親族だけで地元で行い、披露宴を職場近くで行うなど自由な形での結婚式・披露宴も増えてきています。
ここでは披露宴の招待状のマナーについて解説します。
………このページの内容………
▼1. 結婚式の招待者と披露宴の招待者
  結婚式のスタイル別(キリスト教式、神前結婚式、仏前結婚式など)
▼2. 披露宴の招待状 書き方文例・例文
▼3. 披露宴の招待状 宛名の書き方
▼4. 披露宴の招待状 返事・返信
1.結婚式の招待者と披露宴の招待者
「結婚式」とひとくくりで呼ばれているセレモニーは、純粋な結婚式(いわゆる挙式)と披露宴との二部構成になっています。
まずは結婚式と披露宴の意味および各儀式の出席者(招待客)について解説します。
※媒酌人=婚姻の仲立ちをする人。結婚の証人。 仲人が媒酌人をつとめることが多い。
結婚式と披露宴の意味
結婚式の意味 披露宴の意味
●結婚式とは
結婚式とは、ひと組の男女が婚姻するための儀式です。広義では披露宴を含めた一続きの儀式の総称として「婚礼」と同義で使われていますが、本来は挙式と披露宴の二部構成のうち、結婚式は挙式のみをさします。
●披露宴とは
披露宴には「多くの人をお招きして発表・披露するための宴」という意味があります。
新郎新婦それぞれの親族や職場・友人に、自分が選んだ伴侶を披露・紹介するための宴会です。
結婚式と披露宴の招待客
一般的な結婚式の招待客
●結婚式には親族プラスアルファを招待
結婚式には媒酌人と新郎新婦の家族・親族を中心に、ごく親しい人だけが出席します。
親友数名を招待することもあるようです。

※ 最近は媒酌人をたてない結婚式が多くなってきています。
※ 人前式などのオリジナルな挙式では形式や場所や人数にこだわらず、新郎新婦及び両家で相談して決めます。
一般的な披露宴の招待客
●披露宴は職場や友人を中心に両家のバランスと予算も考慮
披露宴には媒酌人と新郎新婦の家族・親族の他に、主賓、恩師、職場関係者、友人、などが出席します。盛大な披露宴では両親の知人や友人も招待します。
招待客を選ぶ際には両家の人数のバランスと予算を考慮します。

●披露宴の招待状の差出人は両家の父親か新郎新婦
披露露に招待客を招待するのは、以前は両家の父親でしたが、最近は新郎新婦のケースが増えてきました。

※ 最近は豪華な披露宴と、オリジナルの結婚式のスタイルとしてシンプルな内輪だけの披露宴に二分化しているようです。
※ 媒酌人をたてない結婚式が多くなってきています。
宗教ごとの結婚式の特徴
宗教別の結婚式の特徴と招待客
●神前結婚式と招待客
・神前結婚式では新郎新婦の親族および媒酌人のみで行われます。

※媒酌人なしの場合もあります。
●キリスト教の結婚式と招待客
・出席者は新郎新婦の親族や媒酌人の他に友人も参列できます。

・カトリックとプロテスタントではしきたりが異なります。ホテルなどで行うチャペルウェディングはほとんどプロテスタント式です。

・ プロテスタントのチャペルやホテルのチャペルではキリスト教信者以外でも結婚式を挙げることができますがカトリックの教会では信者以外の挙式は不可もしくは制約があるようです。

・ キリスト教の結婚式は、神と証人の前でそれぞれを夫とし妻とすることを誓います。従って証人(立会人)が必要となります。

※媒酌人なしの場合もあります。
●仏前結婚式と招待客
・仏前結婚式では新郎新婦の親族および媒酌人のみで行われることが大半です。

※媒酌人なしの場合もあります。

宗教別の 披露宴の特徴と招待客
●神前結婚式の披露宴と招待客
・ホテル内での神前結婚式の披露宴の招待客は一般披露宴と同じです。
・神社で挙式した場合、結婚式場が併設されているケースの招待客は一般披露宴と同じです。それ以外の神社では会場の広さを考慮して招待客を決めるか、会場を外に移して行うケースもあります。
●キリスト教の披露宴
・ホテルの中のチャペルで結婚式を挙げた場合の披露宴は一般的な披露宴と同じです。
教会で披露宴まで行う場合には比較的シンプルな披露宴が多く、結婚式の後の披露宴は会場を外に移して行うケースもあります。
●仏前結婚式の披露宴と招待客
・仏前結婚式はお寺や菩提寺、自宅の仏壇の前などで行われるため、披露宴の招待客の数は会場の広さによって変わって来ます。披露宴会場を併設しているお寺がある一方で、披露宴の会場をレストランなどに移して行うことも多くなります。自宅で披露宴を行う場合にはごく内輪でのお祝いとなります。
2.披露宴の招待状 書き方文例・例文
結婚披露宴の招待状は、両家の父親の名前で出す場合と、新郎新婦の名前で出す場合があります。
また、媒酌人ありの場合となしの場合があります。下記に書き方と文例をご紹介します。
最近は形式にこだわらず、媒酌人をたてない結婚式が多くなり、披露宴の招待状も本人たちの名前で出すものが増えてきているようです。

※ページ作成の都合で横書きにしています。
※自分たちの氏名、新郎新婦の氏名は、へりくだって行の最後にくるようにレイアウトします。
※結婚披露宴の招待状には句読点(、。)を用いないのが慣例です。
1)両家の父親が差出人の場合
A.媒酌人なしの場合の例文
謹啓
薫風の候 皆様におかれましては益々ご清栄のことと心よりお慶び申し上げます さてこのたび
真夫 長男  一郎
正男 長女  花子
の婚約相整い結婚式を挙げる運びとなりました
つきましては幾久しく御厚情を賜りたく お披露目も兼ねまして心ばかりの祝宴を開きたいと存じます
御多忙中誠に恐縮ではございますが 何卒御列席を賜りますようお願い申し上げます
敬具
令和□□年□□月吉日
山田 真夫
川野 正男
B.媒酌人ありの場合の例文
謹啓
薫風の候 皆様におかれましては益々ご清栄のことと心よりお慶び申し上げます さてこのたび 海辺砂雄夫妻のご媒酌により
真夫 長男  一郎
正男 長女  花子
の婚約相整い結婚式を挙げる運びとなりました
つきましては幾久しく御厚情を賜りたく お披露目も兼ねまして心ばかりの祝宴を開きたいと存じます
御多忙中誠に恐縮ではございますが 何卒御列席を賜りますようお願い申し上げます
敬具
令和□□年□□月吉日 
山田 真夫
川野 正男
  ※その他の披露宴招待状の文例集は「結婚式の招待状の書き方」へ>>>
2)新郎新婦(本人たち)が差出人の場合
A.媒酌人なしの場合の例文
謹啓
錦秋の候 皆様におかれましては益々ご清栄のことと心よりお慶び申し上げます
さてこのたび 私たちは結婚式を挙げることになりました
つきましては ご報告かたがた末永いおつき合いをお願いしたく 心ばかりの宴をご用意いたしました
御多忙中誠に恐縮ではございますが ぜひご臨席を賜りますようお願い申し上げます
敬具
令和□□年□□月吉日
山田一茂・川野花子
B.媒酌人ありの場合の例文
謹啓
錦秋の候 皆様におかれましては益々ご清栄のことと心よりお慶び申し上げます
さてこのたび 私たちは海辺砂雄夫妻のご媒酌により 結婚式を挙げることになりました
つきましては ご報告かたがた末永いおつき合いをお願いしたく 心ばかりの宴をご用意いたしました
御多忙中誠に恐縮ではございますが ぜひご臨席を賜りますようお願い申し上げます
敬具
令和□□年□□月吉日
山田一茂・川野花子
  ※その他の披露宴招待状の文例集は「結婚式の招待状の書き方」へ>>>
3)新郎新婦(本人たち)と両家の父親が差出人の場合
A.媒酌人なしの場合の例文
謹啓
陽春の候 皆様におかれましては益々ご清栄のことと心よりお慶び申し上げます
さてこのたび 私たちは結婚式を挙げることになりました
つきましては ご報告かたがた末永いおつき合いをお願いしたく 心ばかりの宴をご用意いたしました
ご多忙中誠に恐縮ながらぜひご臨席を賜りますようお願い申し上げます
敬具
令和□□年□□月吉日
山田一茂・川野花子
このたび長男一成と長女花子が挙式の運びとなりました 
つきましては若い二人のためにぜひともお励ましを頂きたく私共からも宜しくお願い申し上げます
山田 真夫
川野 正男
B.媒酌人ありの場合の例文
謹啓
陽春の候 皆様におかれましては益々ご清栄のことと心よりお慶び申し上げます
さてこのたび 私たちは海辺砂雄夫妻のご媒酌により結婚式を挙げることになりました
つきましては ご報告かたがた末永いおつき合いをお願いしたく 心ばかりの宴をご用意いたしました
ご多忙中誠に恐縮ながらぜひご臨席を賜りますようお願い申し上げます
敬具
令和□□年□□月吉日
山田一茂・川野花子
このたび長男一成と長女花子が挙式の運びとなりました 
つきましては若い二人のためにぜひともお励ましを頂きたく私共からも宜しくお願い申し上げます
山田 真夫
川野 正男
  ※その他の披露宴招待状の文例集は「結婚式の招待状の書き方」へ>>>
3.披露宴の招待状 宛名の書き方
 招待状は返信用のハガキを入れて封筒で出します。封筒の宛名の書き方について下記にご紹介します。
封筒の宛名の書き方
あて先の書き方は以下のとおりです。

個人あて 御夫婦あて 本人と家族あて
◯◯◯◯様と書きます ご主人の氏名◯◯◯◯様を書き、その左側に「奥様の名前」、または「御奥様」「奥様」「令夫人(令夫人と書く場合には「様」はつけない)と書きます。 ご主人の氏名◯◯◯◯様の左側に「御家族様」と書きます。
ご夫婦と子供たちを招待する場合に使えます。
会社あて(肩書きのある相手に) 恩師の先生あて
会社名や部署の左側に、一番上の位置から「役職や肩書き」を書いて、◯◯◯◯様と続けます。
「◯◯◯◯部長様」はNG。「◯◯◯◯社長様」もNG。

上記は会社の住所に続けて宛名を書く場合の書き方です。
先方のご自宅あてに招待状を送る場合には、「紅野太輔様」のように普通の個人あての書き方でもOK。
先生のご自宅宛に招待状を送る場合には「黄稲 実様」のように普通の個人あての書き方でもOKです。
「◯◯◯◯先生様」はNG。
先生という呼び方自体が敬称なので「先生」+「様」は二重敬語となりNGです。「◯◯◯◯先生」と書きます。
但し、肩書きがある場合は「役職や肩書き」を書いてから◯◯◯◯様となります。
例)「校長 山内一郎様」
※更に詳しい宛名の書き方は「結婚式招待状の書き方」へ>>>
4.披露宴の招待状 返事・返信
 披露宴の招待状が届いたら、なるべく早く返信を出します。ここでは招待状の返信マナーをご紹介します。結婚式披露宴にはよほどの事情がない限り断らずに出席したいものです。

披露宴招待状の返信の書き方

「御」「芳」などの文字は二重線で消す
・返信ハガキには、敬語として「御住所」などのように、「御」または「ご」などの文字が使われています。
これらの「御」または「芳」を二重線で消します。
 二文字以上の「御」を消す時には縦の二重線で、一文字の時には斜めの二重線で消します。

出席・欠席のうち、あてはまる方を◯で囲み、他方を二重線で消します。
住所や氏名の「御」「芳」を二重線で消します。



空きスペースにはお祝いのメッセージを書き添える
祝福のメッセージを書き添えると、受け取った方も嬉しいものです。ぜひメッセージを書き添えて下さい。

[返信に書き添えるメッセージの例文]
「おめでとう。喜んで出席させて頂きます」
「お招きありがとう。素敵な披露宴になりますように」
「おめでとう!幸せのおすそ分けを期待しています!」
「花子の花嫁姿、キレイだろうな。楽しみです。」
など


宛名の「行」を二重線で消して「様」に
宛先のところは、へりくだって「◯◯◯◯行」と書かれています。
「行」の部分を二重線で消して、「様」と書き換えて下さい。「様」の位 置は、氏名の真下または左横です。
※上記以外の、返信の書き方は「結婚式招待状返信」のページで詳しく説明します>>>
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