香典書き方 中袋なしの場合

香典の書き方、中袋なしのときは?
香典袋は不祝儀袋、中袋のあるものと中袋なしのものがあります。中袋のない香典袋はどちらかと言えば比較的香典の金額が少ない時に使われるケースが多いタイプです。このページでは中袋のない香典袋の書き方について、表書きと裏面の書き方、および使用する筆、筆ペン、ペン、ボールペンについて解説します。

 1.中袋のないとき、中袋なしの時の香典の書き方は?

香典袋・不祝儀袋にはさまざまな種類があります。安価で略式のものも増え、中袋のないタイプの香典袋も多く市販されるようになりました。
通常は中に入れる香典金額に応じて、中身の金額にふさわしい香典袋を選びます。一般的には香典の金額が多い場合には中袋や中包みのあるタイプに香典を入れます。

注意)上記が一般的なマナーですが、一部の地域で不幸が重ならないようにという意味から中袋をあえてはずして使う地域もあるようです。(「お悔やみごとに使う封筒は二重封筒を避ける」という考え方があるのと同じで、死という不幸が二度と重ならないようにという考え方です。)

中袋がない・中袋なしの香典の書き方は?

中袋なしの香典袋の書き方

 通夜・葬儀の香典なら表書きは「御霊前」が一般的です。「御霊前」という表書きは故人の宗教がわからない場合にも使えるとされ、訃報を知り急遽香典袋を用意するような場合にも使える表書きです。

 香典袋の上段に「御霊前」と書いたら、下段に氏名をフルネームで書きます。

 中袋のないタイプに香典を包むときには住所氏名を香典袋の裏面に直接書くことになります。(次項2で説明します>>>

【香典についてのワンポイント知識】

【ワンポイント お札のオモテとウラ】
紙幣・お札には表と裏があり、表は人物の顔のある側です。香典を入れるときには、香典袋の表側にはお札の表側(人物の顔のある面)が来ないように、(お札の裏側が表面に来るように)入れます。

【ワンポイント 直接お札を入れてもいい?】
中袋がない時、香典袋に直接紙幣を入れても構いません。もしもどうしても直接紙幣を入れることに抵抗がある場合には、中包みを自作することもできます。中包みの作り方、折り畳み方はこちらで図解しています(不祝儀袋の中袋

【ワンポイント 新札は香典にはNG】
上記以外の基本的なマナーとして、通夜葬儀の香典の際には「まるであらかじめ用意していたようだ」として「新札」はNGとされる場合が大半です。
逆にあまりにも汚いお札もNGなので注意してください。
どうしても新札しかない場合にはいちど二つ折りにしてから広げたものを使うと良いとされます。

 2.中袋なしの香典 裏面の書き方は?

通夜や葬儀には故人とゆかりがあった人々が香典を持参します。香典を持参する際には、あとで遺族が香典返しやお礼状を手配する際に困らないように、香典の表側には下段にフルネームで指名を書くとともに、中袋や裏面には住所を書くのが慣例となっています。

中袋なし・中袋のない香典袋の裏面の書き方は?
中袋のある香典袋では、中袋に香典金額と住所氏名を書きます。住所を書くのはお礼状を書く時のために配慮をするものです。
中袋のないタイプでは、香典袋の裏面に住所と金額を直接書きます。

中袋なしの香典袋の裏面の書き方

・中袋のない香典袋の裏面は、中心よりも左側に住所と金額を書きます。縦書きで書き、住所の番地の部分もなるべく漢数字を使うのが一般的です。


・金額の部分も、漢数字を用いて縦書きで書きますが以下のように改ざんされにくい旧字・大字を用いて書きます(下記の一覧表を参考になさってください)
 一 → 壱
 二 → 弐
 三 → 参
例えば一万円なら

「金 壱萬円」または「金 壱万円」もしくは「金 壱萬圓」などと縦書きで書きます。

例えば5千円なら

「金 五千円」「金 伍千円」「金 伍仟円」
「金 伍阡円」「金 伍仟圓」「金 伍阡圓」
などと縦書きで書きます。

・金額を書く場合、上に金という文字を書くのが通例ですが、「金伍阡円也」の末尾のような「也」はつけなくて良いとされています。

・通夜、葬儀の場合には薄墨を用います。

・もし裏面に金額を書くための記入欄が横書きで用意されているタイプの香典袋の場合なら、漢字ではなくアラビア数字で三千円→3,000円、五千円→5,000円、一万円→10,000円などと書いても構いません。

中袋のない香典袋の裏面に書く金額の書き方の例
1 2 3 4 5
6789 10 1000 10000
六七八九

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 3. 筆記具は何を使う? ボールペンは可なの?

香典袋を書くときの筆記具について解説します。

中袋のない香典の筆記具

中袋なしの香典袋も、通夜や葬儀の香典を入れる場合には薄墨(うすずみ)の毛筆または筆ペンで書くのがマナーです。悲しみの涙で墨が薄くなったことをあらわすとされています。
表面(表書きと氏名)だけでなく、裏面(住所と金額)も薄墨で書くのがマナーとなっています。

ただしもしどうしても細かい字で書きにくい場合には裏面の住所と金額については黒インクのボールペンや黒またはグレーのインクの万年筆を使っても良いでしょう。裏面の住所や金額については一度に多くの人から香典を受け取る遺族がお礼状や香典返しの手配をする際にわかりやすくするために書くものですが、できればボールペンを使うのは、できるだけ故人や喪主と親しい間柄のときのみとします。

 4. 5000円の香典を入れる場合の書き方は?縦書き・横書き

中袋のない香典袋に5000円の香典を入れる場合の書き方について解説します。

中袋のない香典袋に入れる場合

中袋のない香典袋の裏面の書き方

 例えば5千円という金額を書く場合、中袋がなければ裏面に直接金額を書きます。基本的には金五千円、金伍阡円、金伍仟圓などの縦書きとなりますが、この見本画像のように金額を書く欄があらかじめ決まっているタイプの場合にはアラビア数字(算用数字のこと)で5,000円と書いても構いません。金5,000円のように「金」をつける方もおられますが横書きの場合には(元来、横書の算用数字で書くこと自体が略式のマナーなので)つけてもつけなくてもどちらでも構いません。
 横書きの場合の金額欄の欄の筆記具については、スペースが小さいこともあり、ボールペンを使っても良いでしょう。(できればボールペンは故人や遺族と親しい場合にお使いください)

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